AJA 社、ColorBox v2.0 を発表

AJA Video Systems 社は、カラーマネージメントワークフロー用のコンパクトで高性能なコンバーター ColorBox の v2.0 ファームウェアをリリースしました。ColorBox はライブプロダクション、ライブイベント、スタジオ環境、およびオンセットでのアプリケーション向けに、低レイテンシーのインライン HDR/SDR アルゴリズムと、LUT 色変換を提供するために設計されています。

AJA 社、ColorBox v2.0 を発表

Colorfront Engine への対応を拡大、最新の ORION-CONVERT および BBC HLG LUT のアップデートを提供、新しいユーザーオーバーレイ機能と拡張されたテストパターンも追加

AJA Video Systems 社は本日、カラーマネージメントワークフロー用のコンパクトで高性能なコンバーター ColorBox の v2.0 ファームウェアをリリースしました。ColorBox はライブプロダクション、ライブイベント、スタジオ環境、およびオンセットでのアプリケーション向けに、低レイテンシーのインライン HDR/SDR アルゴリズムと、LUT 色変換を提供するために設計されています。

今回のアップデートにより、ColorBox の Colorfront Engine™ のビデオ処理オプションを拡張するオプションのライセンスが登場し、全く新しい TV モードと Live モードが追加されました。加えて、最新の v1.6 BBC HLG LUT への対応、異なるカラー変換式の間の互換性を確保するためのガンマ補正機能を備えた ORION-CONVERT のアップデートも行われました。さらに、フレームラインやその他のグラフィックのオーバーレイにも対応、5 つの内蔵テストパターンを追加するなど、お客様から要望のあった機能を無料で追加しています。

Colorfront Engine、オプションライセンスで新しい「TV」、「Live」モードに対応

カラーマネジメント戦略の進化に伴い、その戦略を実現するためのツールも進化しています。ColorBox の新しい Colorfront TV モードは、放送向けのワークフローに対応した直感的なカラー処理エンジンであり、放送従事者が変化に対応できるよう支援します。このライセンスにより、オペレーターはカラー変換の重要な要素をこれまで以上に詳細にコントロールできます。

新たに輝度、ハイライト、スーパーハイライト、色彩ツールを利用してカラー変換を行えます。これらを使用すると、ユーザーは Colorfront の知覚処理アルゴリズムの範囲内で、より正確な補正が可能となるため、ハードクリッピングによるアーティファクトの発生は抑制され、知覚される色、色相、彩度を維持できます。

新しい TV モードは、現代のライブプロダクション用途で活用できる Sony S-Log3 変換もライセンスアップグレードの一部として利用可能です。また、同ライセンスで ARRI Log C4 カラースペースを含む SDR、HLG、PQ 以外の複数のカメラログフォーマットも Colorfront Live モードで利用可能になります。これら Colorfront Engine の新機能は、FS-HDR v4.2 ファームウェアアップデートでも同じく利用できます。

ORION-CONVERT および BBC HLG LUT のアップデート

ORION-CONVERT v1.0 は、採用頻度の高い NBCU LUT を原型としています。

ColorBox v2.0 に含まれる ORION-CONVERT v1.1 は、ORION の新しいガンマ補正機能により、放送用途向けの LUT を使用した変換に対する互換性が新たに加わりました。このガンマ補正は、オプションの OOTF (ITU-R BT.2408-5 の 5.1 項に記載) を適用して、SDR と HDR の主観的な見え方の変化を補正します。

BBC HLG LUT も 最新バージョン 1.6 にアップデートされました。コンビネーション LUT は、2 つの LUT を 1 つに統合しカメラシェーディング用途で使用できます。ダウンマッピング LUT は、Color Appearance Model (CAM) や人間の視覚システムに基づいて設計されていて、オリジナルの HDR コンテンツの芸術的意図を保持するのに役立ちます。

新しいユーザーオーバーレイ機能、テストパターンの拡張、パートナーインテグレーション

撮影時の設定、フレーミングの際には非常に多くの要素を考慮する必要があります。カメラ、センサー、レンズ、ターゲットのアスペクト比など、すべてに役割があります。DIT が現場でフレームラインを確認できれば、プロダクションが最初から正確に撮影できる可能性が高まります。

ColorBox の新機能のひとつ、ユーザーオーバーレイ機能を使用すると、任意の画像をインポートして出力に重ねて表示できます。それらのフレームラインあるいはロゴといった画像は、オーバーレイライブラリに .png ファイルとして取り込まれます。従来も ColorBox は情報のオーバーレイ表示は可能でしたが、従来の情報と一緒または別個にオーバーレイライブラリの画像は呼び出せます。

ColorBox は プロダクションを "Ready" な状態にするための重要な役割を担っています。テストパターンは 5 つ追加され、合計 14 パターンになりました。これらのパターンの活用により、ユーザーは迅速にプロダクション作業に取りかかれます。追加された 5 種類のテストパターンの内訳は、3 種類の BT.2111 HDR、NBCU カラーバー、サークルパターンです。

ColorBox SDK を利用してサードパーティ製アプリケーションとの統合も行われました。Light Illusion 社のディスプレイキャリブレーションソフトウェア ColourSpace、Portrait Displays 社のディスプレイキャリブレーションソフトウェア Calman、ビデオアシストソフトウェア QTAKE が ColorBox との統合を完了しました。より多くの市場や対応アプリケーションで ColorBox のプロフェッショナルな機能を活用できるようになりました。

AJA 社の社長 Nick Rashby 氏は次のように述べています。

「お客様が互換性の問題を解決するために時間を費やすのではなく、コンテンツの撮影に集中できるように、私たちはカラーマネージドワークフローの簡素化に取り組んでいます。ColorBox はすでに素晴らしい能力と比類のない機能を誇っていますが、Colorfront のアップグレードオプションを含む v2.0 ファームウェアに搭載された魅力的な新機能で、その価値をさらに高めています。」

価格と販売時期

ColorBox は、全世界の AJA 販売代理店ネットワークを通じご注文いただけます。ColorBox のメーカー希望小売価格は 352,000 円 (税込) です。

Colorfront 用のオプションライセンスは 187,000 円 (税込)、ORION-CONVERT パイプラインは 130,900 円 (税込)、BBC HLG LUT パイプラインは 27,170 円 (税込) です。ラックマウント用の新しい AJA 1RU ユーティリティラックアクセサリーは、メーカー希望小売価格 22,440円 (税込) です。

ファームウェア v2.0 アップデートは、本日より AJA のウェブサイトから無料でダウンロードいただけます。

ColorBox の詳細は次のページにてご確認ください。 www.aja.com/colorbox

NAB 2023 にご来場いただくと、West Hall ブース No. 2600 で AJA ColorBox を直接ご確認いただけます。

ColorBox について

AJA ColorBox は、放送、ライブイベント、撮影現場での変換ニーズを満たすために設計された、カラーマネージメントワークフロー用のコンパクトで高性能なコンバーターです。SDR (スタンダードダイナミックレンジ)、HDR (ハイダイナミックレンジ)、WCG (広色域) 信号に対応し、12G-SDI または HDMI 2.0 ケーブル 1 本で、4:2:2 10bit 60p または 4:4:4 12bit 30p までの 4K/UltraHD HDR に対し、独自の色処理パイプラインを実現します。

ColorBox には、Colorfront と NBCU LUT による処理パイプラインモードや、強力な AJA Color Pipeline が搭載されています。また、BBC HLG LUT や ORION-CONVERT エンジンなど、高度なカラーマネージメントワークフローに適応するライセンス可能なアップグレードオプションも用意されています。

AJA Video Systems について

1993 年の創業以来、AJA Video Systems 社はプロフェッショナルな放送、ポストプロダクション業界に向けて高品質でコスト効率の高いデジタルビデオ製品を供給する、ビデオ インターフェイスや変換ソリューションの大手メーカーです。AJA 製品の設計・製造はカリフォルニア州グラスバレーにある自社の施設内で行われ、世界中のリセラーやシステム インテグレーターを通じて広範囲なチャネルに販売されています。詳細については、同社のウェブサイトをご覧ください。

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当資料は、現地時間 2023 年 4 月 12 日にメーカー発表されたプレスリリースの抄訳版です。

メーカーリリース原文 : https://www.aja.com/news/story/2139-aja-releases-colorbox-v20

本リリースに関する問い合わせ先

AJA-JP
メールアドレス : announce@aja-jp.com
TEL : 0120-973-562 / FAX : 03-4400-7387
所在地 : 東京都千代田区平河町 1-7-20 COI 平河町ビル 2F

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