HDR とは?

ハイダイナミックレンジ (HDR) の追求は、私達がいつも視ている、体験している人間の視覚システム(HVS)を理想とし、それに近づくことです。

  • HDR は 新たな TV ディスプレイシステムの一つで、人間の視覚システム(HVS)が見ている状態により近い表現をするために設計されています。
  • 人間の視覚には、とても広いダイナミックレンジと広範囲な色彩が拡がっています。
  • 現代のカメラでは、最大 14 ストップのダイナミックレンジを実現しています。
  • BT.709 規格のスタンダードダイナミックレンジ (SDR) システムでは、最大約 6 ストップ相当までしか表示できません。
  • HDR は我々が目にする世界をより豊かに表現しようとしています。今日、大判カメラのダイナミックレンジによってそれは可能となってきており、撮影された素材は制作工程を経て、最終的には HDR 対応の手頃な価格のディスプレイ上での表示が意図されています。
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HDR 規格とカラースペース

  • HDR は異なるカラースペースと様々なカメラメーカーが採用している Log (対数) 表現を取り込む必要があり、現代の表示と配信向けに登場した HDR 規格のために、最終的な配信までの過程を移行する必要もあります。
  • 放送事業者とプロデューサーは、視聴者にコントラストや輝度の範囲が拡がった、幅広く豊かなカラーパレットと没入感の高い視聴体験を提供するために、カメラで捉えられるワイドダイナミックレンジを利用し、またそれをできる限り忠実に保持したいと望んでいます。
  • HDR 規格はカラースペースを適切に管理することで、アプリケーション毎のルックが正しいかどうかを確認できるため、混乱を防ぎます。また、改良されたディスプレイの能力を最大限に活用できます。
  • RAW や Log などのカメラフォーマットを新興の HDR 規格に変換することが課題です。さらに、編集、色補正またはモニタリングの過程を通じて、選択した HDR 規格を適用/変換できるようにしなければなりません。
  • 現在多くの UltraHD ディスプレイには HDR 機能が含まれており、より写実的で没入感の高い視聴体験が可能になりました。これはハイダイナミックレンジ(HDR)を活用し、ワイドカラーガマット(WCG)と明度でカラースペースの表現を拡げることによって達成されます。

PQ (パーセプチュアル・クォンタリゼーション・カーブ) 、より優れた曲線 (カーブ) の発見

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既存のインフラとテクノロジーで得られる帯域幅の制限内で人間の知覚に近づくという、目標を達成するために、彩度と輝度のサンプリング、ビット深度、ガンマに対する対数曲線の長所と短所も考慮した、これまでにない優れた曲線が必要になりました。

より優れたカーブが必要な理由と PQ *の利点

  • べき乗関数は、輝度範囲上限のビットを破棄してしまいます。
  • 対数関数は、輝度範囲下限のビットを破棄してしまいます。
  • ガンマは高ビット深度であっても低輝度レベルだと破綻します。
  • 最も効率的なのは、人間の知覚に従うことです。
  • PQ は輝度の全域で、バランスの取れた能力を発揮します。

* PQ を表現する規格は 2 つあります。オープン規格の HDR 10 と Dolby Laboratories の独自システム Dolby® Vision です。どちらの規格も、輝度の範囲と可能なコントラストのステップを通じて、ビットを最も効率的に使えるよう設計されています。

HDR 規格

Dolby Vision
HDR 10
HLG (Hybrid Log Gamma)

HDR のニーズに応えるため、いくつかのシステムが登場しています。

HDR がディスプレイに送信された際には、鮮やかな画像が期待されます。滑らかなグラデーションを提供し、視聴者を満足させるためには、カラーと輝度の範囲内に十分なステップ数を提供することが課題でした。

Dolby Vision

Dolby Vision には滑らかなグラデーションを表現するために、HDMI ケーブルを使用して 4096 階調の 12 bit データを送信する方法があります。一方、現在ほとんどのプロダクションのパイプラインでは、10 bit で利用可能な 1024 階調またはステップが利用されています。HDR 10、Dolby Vision、HLG は、これらのジレンマを解決できるように設計されました。輝度と色の範囲内で有効な曲線を効率的に選択することで、知覚的な括り方を最小にし、人間の視覚系に近づけることで、驚異的な効果を実現します。

  • 独自フォーマット
  • SMPTE ST-2084 知覚的量子化 (PQ)
  • 電気光伝達関数 (EOTF : Electro-Optical Transfer Function)、最大 4K の解像度
  • 12bit カラービット深度
  • 最大 10,000 nit の最高輝度 (実際には 4,000 nit まで対応)
  • ワイドカラーガマット (WCG) カラースペース (ITU-R Rec. 2020 と 2100)静的メタデータ (SMPTE ST 2086) を使ってマスターモニターの測色情報をエンコードすることができます。また各シーン毎に動的メタデータ (SMPTE ST 2094) を提供することも可能です。
HDR 10

HDR 10 は SMPTE ST-2086 "Mastering Display Color Volume" の静的メタデータを使用して、マスターモニターのカラーキャリブレーションデータを送ります。MaxFALL (Maximum Frame Average Light Level) と MaxCLL (Maximum Content Light Level) の静的値も同様に送信できます。HDR 10 は、様々な企業でサポートされているオープン規格です。

  • SMPTE ST-2084 知覚的量子化 (PQ)
  • 最小信号インタフェース : HDMI 2.0a
  • プレイバックカラー表示 : BT.2020 (Dolby Vision と同一)
  • プレイバック伝達関数 : ST 2084 (Dolby Vision と同一)
  • 静的メタデータ : ST 2086
  • プレイバックビット深度 : 10 bit
  • オープン規格
HLG (Hybrid Log Gamma)

HLG (ハイブリッドログガンマ) は、BBC と NHK が共同開発した HDR 規格です。HLG は輝度値を相対的に扱うのに対して、PQ は絶対値として扱います。HLG は広色域向けの BT.2020 規格上に位置し、BT.2100 として知られる規格にも PQ と HLG ダイナミックレンジ は追加されています。HLG 規格はロイヤリティフリーで、HDR ディスプレイと同様に SDR ディスプレイにも互換性があります。HLG は HDMI 2.0b、HEVC 、VP9 でサポートされています。HLG のアピールポイントは、HDR と SDR が同じ信号から提供されていることです。

  • ガンマとログの相互間でハイブリッド
  • 相対輝度
  • SDR 曲線に酷似
  • 10 bit の色深度
  • カメラからの線光画像データは、HLG OETF 曲線と WCG カラースペースの BT.2020 にマッピング
  • メタデータ不要

HDR 規格は相互運用性を保証し、混乱を回避します。いくつかの規格には、適切なカラースペースの管理に役立てるためにビデオストリームにメタデータが含まれています。これにより、アプリケーション毎に表示を正確にし、改良されたディスプレイの能力を最大限に引き出します。

変換 : FS-HDR

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colorfront logo

Colorfront™ のテクノロジーを搭載した FS-HDR

  • FS-HDR は、カメラの広いカラースペースと輝度範囲から HDR 規格への変換に必要なブリッジ (架け橋) となるよう設計されています。HDR 以外の素材を HDR 番組に利用するための SDR から HDR への変換もリアルタイムで行なえます。
  • FS-HDR に搭載されている Colorfront Engine™ は、Colorfront 社の CTO Bill Feighter 氏と主任技術者 Tamas Perlaki 氏によって開発されました。両氏は共にアカデミー賞を受賞しています。広色域、高ダイナミックレンジ、高フレームレート、高解像度の処理をリアルタイムで提供します。

HDR 変換 :

  • HDR から HDR へ
  • HDR から SDR へ
  • SDR から HDR へ

対応フォーマット :

  • 4K/UltraHD YCbCr 4:2:2 10-bit
  • 2K/HD YCbCr 4:2:2 10-bit

入力 : ダイナミックレンジ / カラー範囲

  • SDR BT.709 100 Nits
  • PQ BT.2020 1000 Nits
  • PQ P3D65 1000 Nits
  • ハイブリッドログガンマ BT.2100
  • Sony® S-Gamut3 / SLog-3
  • ARRI® Log C Wide Gamut
  • Panasonic® V-Log
  • RED® Log3G10 Wide Gamut
  • Canon® Log 2

出力 : ダイナミックレンジ / カラー範囲

  • SDR BT.709 100 Nits
  • PQ BT.2020 1000 Nits
  • ハイブリッドログガンマ BT.2100

HDR のアップ・ダウンコンバージョン :

  • 2K/HD から 4K/UltraHD へのアップコンバート
  • 4K/UltraHD から 2K/HD へのダウンコンバート

WCG = 広色域 :

  • BT.2020〜BT.709
  • BT.709〜BT.2020
  • RGB カラーコレクターコントロール

FS-HDR を使用した
UltraHD / HD の HDR ワークフロー

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  • 社内の HDR 基準から配信用の HDR 規格への変換
  • カメラの OETF から社内の HDR 基準への変換
  • 社内の HDR 基準から SDR への変換
  • SDR カメラの出力を社内の HDR 基準に変換
  • SDR ソースを HDR に変換して HDR プログラムに統合
  • HD SDR BT.709 ソースを UltraHD HDR BT.2020 に変換
  • UltraHD HDR BT.2020 ソースを HD SDR BT.709 に変換

FS-HDR

FS-HDR : HDR Mode

編集と色補正のための AJA HDR ソリューション

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ポストプロダクションの最中には、HDR 素材を互換性のあるモニターに表示し、プレビューする必要があります。AJA Desktop ソリューションは、AJA Control Panel が提供する HDR メタデータと HLG のセットアップによって、作業をシンプルにします。

KONA 4

デスクトップ I/O 用の KONA 4 は、HDMI 経由で HDR 10* と HLG** に対応

KONA 4

KONA IP

放送 IP 用の KONA IP は、HDMI 経由で HDR 10 と HLG** に対応

KONA IP

Io 4K

Thunderbolt I/O 用の Io 4K は、HDMI 経由で HDR 10 と HLG** に対応

Io 4K

Dolby Vision

Dolby Vision に認可された開発者は、AJA の KONA 4 と Io 4K 製品を通じて Dolby Vision を伝送することができます。

Developer

  • * 互換性については、ソフトウェアの製造メーカーにお問い合わせください。
  • ** HLG への対応はアプリケーション毎に異なります。互換性については、ソフトウェアの製造メーカーにお問い合わせください。

HDR モニタリング

SDI ソースを HDR でモニタリング

Hi5-4K と Hi5-4K-Plus
  • ハイフレームレート向けのミニコンバーター Hi5-4K と Hi5-4K-Plus
  • SDI 上での HDR 規格は進化を続けており、HDMI 2.0 の HDR 対応ディスプレイは手頃な価格で入手可能になっています。
  • HDR 10 と HLG ワークフローをディスプレイに表示するための AJA の代表的な 3G-SDI → HDMI ミニコンバーターをご覧ください。
  • Hi5-4K-Plus と AJA の 無料アプリケーション Mini Config を使って、CTA-861-G や HDMI 2.0a で定義されている HDMI HDR Infoframe のメタデータを加えられます。
  • コンバーターと PC を繋ぎ、必要に応じて静的メタデータを設定することもできます。

Hi5-4K Hi5-4K-Plus

HDR プレイバック

Ki Pro Ultra Plus
Ki Pro Ultra Plus
Pro Res
Avid DNxHD MXF
Ki Pro Ultra Plus と Hi5-4K-Plus
  • イベント会場、映写室、施設内にあるディスプレイ、またはスタジアムに設置された大型 LED ディスプレイなどで放映する際、Apple ProRes ファイルの素材を HDR 10 や HLG として表示できます。
  • 4K / UltraHD 対応のレコーダー兼プレイヤー Ki Pro Ultra Plus と AJA のミニコンバーター Hi5-4K-Plus を組み合わせると、プレイバックが容易に行なえ、HDMI 2.0 互換ディスプレイで表示できます。
  • Ki Pro Ultra Plus は今後リリースされるファームウェアで HLG に対応する予定です。

Ki Pro Ultra Plus Hi5-4K-Plus

HDR 解析

HA5-4K

HA5-4K

HDMI 経由の HDR 信号を扱う際は、HDR メタデータの利用について、よく理解する必要があります。HDMI 2.0 のケーブル経由のソースを AJA の HDMI → SDI ミニコンバーター HA5-4K に接続し、AJA の無料ソフトウェア Mini Config 上の HDR タブを開いて、あらゆる HDR 静的メタデータを読み込みます。

HA5-4K